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「ポリファーマシー対策の進め方」を見直し 日病薬

精神科の薬剤管理サマリー追加

 2024年度の診療報酬改定に伴い、日本病院薬剤師会(日病薬)は「ポリファーマシー対策の進め方」を見直した。薬剤管理サマリーに精神科版を追加したり、ポリファーマシー対策の体制構築を促したりしている。

 24年度の診療報酬改定で要件の見直しが行われる薬剤総合評価調整加算では、カンファレンスの実施に限らず、多職種連携や情報共有を行う機会を積極的に活用し、多剤併用による実害を減らすよう促す。その中で、ポリファーマシー対策を実施する際は、厚生労働省が作成した「病院における高齢者のポリファーマシー対策の始め方と進め方」や日病薬の「ポリファーマシー対策の進め方」などを参考に手順書を作成することが新たに求められる。

 「ポリファーマシー対策の進め方」では、各病棟や診療科のカンファレンスだけでなく、朝会などのミーティングや医療チームのカンファレンス終了後の時間を活用し、多職種で患者や処方内容を評価する方法を例示。情報共有については、電子カルテの処方見直し用テンプレートや掲示板機能、電子カルテ内の多職種宛メールの活用のほか、電子カルテ未導入施設では多職種で共有できる帳票の作成とカルテ内に保存する方法などが示された。

 多剤併用や大量処方の問題に関連して、入院中の処方歴を病院から薬局に情報提供する「薬剤管理サマリー」の精神科版を新たに作成。服薬アドヒアランスの詳細情報や精神科で使用される薬剤の情報を共有しやすくしている。

 また、日病薬が作成しているポリファーマシー対策に関する手順書も見直した。処方内容を評価後に薬を変更した場合は、その後の病状や経過、評価した内容を診療録などに記載することを新たに盛り込み、退院時の情報連携先として、医療機関や薬局だけでなく介護保険施設などにも情報提供を行うこととし、介護関係者との連携も促している。

【執筆提供:株式会社CBホールディングス(CBnews)】
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