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2026/2/12 17:00
「地域支援体制加算」を医薬品の安定供給体制整備も含む評価に刷新 調剤報酬
中央社会保険医療協議会・総会が1月30日に了承した2026年度診療報酬改定の個別改定項目案(いわゆる短冊)によると、後発医薬品の使用が定着しつつある現状を踏まえ、現行の「後発医薬品調剤体制加算」は廃止する。その上で、「地域支援体制加算」を地域医療への貢献とともに、医薬品の安定供給確保のため体制を備えた薬局の評価として再編。名称も「地域支援・医薬品供給対応体制加算」に変更する。「加算1~5」の5段階の評価とし、最上位区分の「加算1」の施設基準では、後発医薬品の調剤割合が基準値以上であることに加え、▽他の薬局に医薬品を分譲した実績がある▽重要供給確保医薬品のうち内用薬と外用薬を1カ月程度分は備蓄するよう努める―ことなどを定める。
内服薬を調剤した場合の「調剤管理料」は調剤日数に応じた4つの算定区分を、28日以上の長期処方とそれ以外(27日以下)の2区分に再編し、内服薬以外の場合も含めた「管理料」全体の点数設定を見直す。「調剤管理加算」は廃止する。「重複投薬・相互作用等防止加算」も廃止し、新たに「調剤時残薬調整加算」と「薬学的有害事象等防止加算」を設ける。
かかりつけ薬剤師関連の評価を廃止し、「服薬管理指導料」に統合へ
かかりつけ薬剤師関連の評価も大きく見直す。具体的には、「かかりつけ薬剤師指導料」と「かかりつけ薬剤師包括管理料」を廃止し、「服薬管理指導料」に、かかりつけ薬剤師が服薬指導した場合の区分を新設。かかりつけ薬剤師が継続的服薬指導や患家を訪問して残薬対策を行った場合の評価として、「かかりつけ薬剤師フォローアップ加算」と「かかりつけ薬剤師訪問加算」も新設する。
かかりつけ薬剤師に関する施設基準の見直しも実施。「服薬管理指導料」の該当区分を算定する場合は、▽保険薬剤師として3年以上の保険薬局勤務経験▽当該薬局に週31時間以上勤務▽当該薬局に継続して6カ月以上在籍▽薬剤師認定制度認証機構が認証している研修認定制度等の研修認定の取得▽医療に関する地域活動の取り組みへの参画―を全て満たす薬剤師の配置などの要件を満たさなければならない。
薬局の偏在解消や立地に依存した経営からの脱却目指す
薬局の偏在解消や立地に依存した経営からの脱却を目指し、▽都市部に新規開局する処方箋集中率が高い薬局を「調剤基本料2」の算定対象に追加する▽既に多数の薬局がある病院近隣やモール内に新規開局する場合の減算措置の導入―などの見直しを行う。ルールをすり抜けて「特別調剤基本料A」の算定を免れているケースにも厳しく対処する。
「調剤基本料」は薬局の面分業を推進する観点から、「基本料1」及び「基本料3のハ」の評価を引き上げる。その一方で▽特定の医療機関からの処方箋集中率が85%超95%以下、かつ処方箋受付回数が月1,800回超2,000回以下の場合▽都市部に新規開局する薬局のうち、特定の医療機関からの処方箋集中率が85%超、かつ処方箋受付回数が月600回超で、500メートル以内に他の薬局がある場合―を新たに「調剤基本料2」の算定対象とする。さらに「調剤基本料3のロ、ハ」の施設基準から「同一グループの薬局数が300以上」とする規定を削除し、これらの評価の適用範囲を広げる。
多くの薬局が林立する病院近隣や医療モール内に新規開局する薬局を対象に、「調剤基本料」から所定の点数を減算する「門前薬局等立地依存減算」も新設する。
処方箋集中率の計算方法についても、▽医療モールなど同一建物や同一敷地内に複数医療機関が所在する場合は、これらを1つの医療機関とみなす▽介護保険施設等の患者に交付された処方箋を計算から除外する(処方箋受付回数には算入)―見直しを行う。
敷地内薬局が対象の「特別調剤基本料A」は、同一建物内に診療所が所在する場合を「特別調剤基本料A」の適用から除外する規定(いわゆる、「ただし書き」)を削除する一方、薬局と同一敷地内にオンライン診療受診施設を設置する場合に、当該薬局に「特別調剤基本料A」を適用する旨の規定を新設する。
(2026年1月30日時点の情報に基づき作成)
参考情報
厚生労働省 中央社会保険医療協議会 総会(第646回)
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