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処方薬を指示通り飲めている人は6割 24年製薬協調べ

前年を1割弱下回る

 処方薬を医師や薬剤師の「指示通りに飲めている」という人は6割にとどまることが、日本製薬工業協会が行った2024年の「くすりと製薬産業に関する生活者意識調査」の結果で分かった。

 調査は医療用医薬品や製薬産業に関する国民の理解や認識の実態を把握するために製薬協が1996年に開始し、2014年から毎年行っているもの。

 24年の調査は、医療関係者と製薬企業従事者などを除く首都圏と近畿圏の満20歳以上の男女2,000人を対象に9月13-15日にインターネットを利用して行った。

 処方薬を「指示通りに飲めている」という人は59.5%で、23年の前回調査を9.1ポイント下回った。

 「まあ指示通り飲めている」という回答と合わせると92.3%を占めたものの、前年からは3.7ポイントの減。

 処方薬を「あまり指示通りに飲めていない」「指示通りに飲めていない」と回答した残りの155人に理由を複数回答で聞いたところ、「つい、忘れてしまう」が34.8%で最も多かった。次いで▽「途中で症状がよくなった」18.1%▽「指示がよく分からない」14.2%▽「忙しい」9.7%-などの順。

■副作用を経験しても相談しなかった人が3割強
 副作用と思われる症状の経験の有無については、「時々ある」という人が11.3%で、「1-2度ある」という回答と合わせると29.5%(前年比0.7ポイント増)だった。

 副作用を経験した際の対応を聞くと(複数回答)、「医師に相談した」のは55.8%、「薬剤師に相談した」のは27.3%で、「どちらにも相談しなかった」という人は3割強を占めた。

 相談しなかった理由では(複数回答)、「特に困らなかった」が37.4%で最多。次に多かったのが、「どの程度の症状で連絡してよいか分からなかった」の22.5%で、年代別に見ると60歳代以上の7割強が理由に挙げていた。

 ほかにも「ウェブサイトやSNSで検索して対応できた」(16.0%)、「仕事などで忙しく、連絡や受診ができなかった」(15.0%)などの回答も目立った。

【記事提供:株式会社CBホールディングス(CBnews)】
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