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突発性心膜炎に保険適応外薬の使用が増加
医療・看護
2025年04月02日 11:55
国循、NSAIDsとコルヒチン併用は不十分と分析
国立循環器病研究センターは1日、突発性心膜炎の診療実態と予後に関する全国調査の結果を発表した。同疾患には保険適応外となっているコルヒチンの使用率が、2021年3月までの5年間で17.4%から44.3%に上昇した。
循環器疾患のデータベース「JROAD-DPC」に登録された心膜炎入院症例8,020例のうち、感染性や悪性、自己免疫性疾患などほかの原因を除外した、3,963例の特発性心膜炎患者を対象に解析した。
同疾患への第1選択薬である非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)の21年の使用率は、16年比6.7ポイント増の72.6%、NSAIDsとコルヒチンの同時併用率は14.7ポイント増の22.7%となった。平均入院期間は10日で16年に比べ2日伸びた。平均入院費用は25.9%増え、52万5,000円だった。
同センターでは、欧州のガイドラインで推奨されているNSAIDsとコルヒチンの併用治療は、まだ十分に普及していないと分析。今回の調査で不足している、臨床的な詳細データを収集した研究も必要としている。
【記事提供:株式会社CBホールディングス(CBnews)】
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