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病院薬剤師 全都道府県で不足

全国で1.4万人必要 厚労省

 厚生労働省は10日、必要な業務量に対して病院薬剤師がどれだけいるかを示す偏在指標が47都道府県の全てで「1.0」を割り込み、不足しているとするデータを中央社会保険医療協議会に示した。

 また、二次医療圏別で、病院薬剤師の偏在指標が「1.0」を超えたのは全国の335圏域のうち17圏域にとどまった。

 これに対し、薬局薬剤師の偏在指標が「1.0」を超えたのは18都道府県、二次医療圏別では107圏域だった。厚労省は、薬剤師の従事先には同じ都道府県内でも業態や地域の偏在があるとしている。

 「薬剤師偏在指標」は、地域住民の年齢構成などから推計した現在の必要な業務量に対し、薬剤師の業種や年齢を考慮した現在の労働量がどれだけかを示す値。厚労省医薬局が23年6月に作った指標のデータを基に保険局の医療課が都道府県や二次医療圏別に集計し、中医協の総会に報告した。

 それによると、病院薬剤師の偏在指標は大都市がある東京や大阪を含む全都道府県で「1.0」を割り込み、不足していた。薬剤師偏在指標の全国平均は病院0.80、薬局1.08だった。病院薬剤師の偏在指標を「1.0」にするには約1万4,000人の確保が必要だという。

 厚労省はまた、1994年から2022年にかけて薬局の薬剤師数が13万人増えたのに対し、病院薬剤師は1.1万人の増にとどまっているとするデータも示した。

 診療側の池端幸彦委員(日本慢性期医療協会副会長)は、薬局と病院の薬剤師の偏在は「危機的な状況と言ってもいいのではないか」と述べる一方、薬局薬剤師の地域偏在の深刻さも指摘した。

 また松本真人委員(健康保険組合連合会理事)は、薬局から病院への薬剤師のシフトを促すため、医科だけでなく調剤報酬での対応策を検討するべきだと主張した。

【記事提供:株式会社CBホールディングス(CBnews)】
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