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飲酒量少なくても禁酒で血圧低下
2025年11月10日 13:50
東京科学大など実証
東京科学大と聖路加国際病院は、約6万人の健康診断データを用いた大規模な縦断的解析で、女性・男性ともに飲酒が1日1-2杯以下の少量でも禁酒により血圧が低下し、逆に飲酒を開始すると血圧が上昇することを確認したと発表した。
この研究は、東京科学大大学院医歯学総合研究科公衆衛生学分野(聖路加国際病院循環器内科医師)の鈴木隆宏大学院生や藤原武男教授、聖路加国際病院循環器内科の青木二郎医師らの共同チームによるもの。
2012年10月から24年3月までの聖路加国際病院附属クリニック予防医療センターの健康診断データベースを使用。5万8,943人の参加者から得られた35万9,717回の健診データを解析した。
その結果、習慣的飲酒者では禁酒により「用量依存的」に血圧が低下することが示された。女性では1日0.5-1.0杯の禁酒で拡張期血圧が0.41mmHg低下し、1日1.0-2.0杯の禁酒なら収縮期血圧が0.78mmHg、拡張期血圧が1.14mmHg低下した。男性でも同様の傾向が認められ、1日1.0-2.0杯の禁酒で収縮期血圧が1.03mmHg、拡張期血圧が1.62mmHg低下した。
一方、非飲酒者が新たに飲酒を開始した場合には、用量依存的に血圧が上昇することが示された。ビールやワイン、ウイスキー、日本酒、焼酎などアルコール飲料の種類に関わらず、同様の血圧変化が観察された。
東京科学大などは、研究結果について少量の飲酒量でも血圧に影響を及ぼす可能性を示唆していると指摘。飲酒量にかかわらず禁酒が血圧管理における有効な非薬物療法となることが示されたとし、禁酒を支援する効果的な介入プログラムの開発や長期的な心血管疾患予防効果の検証が今後期待されるとしている。
【記事提供:株式会社CBホールディングス(CBnews)】
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