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地域フォーミュラリ、医療費適正化計画に追記へ

厚労省 日本語の名称も検討

 厚生労働省は、2024年度に始まった第4期医療費適正化計画(29年度まで)の基本方針を見直し、フォーミュラリの策定に向けて検討の場を設置できるよう医療関係者との都道府県単位での合意形成促進や、後発医薬品の使用割合のデータ提供などを国の取り組みとして追記する。

 国はデータ提供の一環で、全国の地域フォーミュラリを分析し、具体的な薬効群の成分リストを作成・公表する。さらに、医療保険者の参画・関与を促すインセンティブも設定する。

 一方、都道府県の取り組みとしては、医療関係者との合意形成の促進や後発薬の使用に関するデータ活用のほか、好事例の横展開などを新たに書き込む。後発薬の使用割合のデータは国が薬効群の成分別に分析し、都道府県に提供する。

 地域フォーミュラリに基づき後発薬への置き換えを促し、医療費削減につなげる狙いがある。厚労省は12日、社会保障審議会の医療保険部会に計画の基本方針の見直し案を示し、了承された。

 医療保険部会の委員からは「フォーミュラリって何だろうと思った」(NPO法人高齢社会をよくする女性の会・袖井孝子理事)などと、名称の分かりにくさを指摘する意見があった。そのため厚労省は、フォーミュラリの日本語の名称を検討する方針。

 フォーミュラリは、有効性や安全性だけでなく、経済性の観点からも最適と判断した医薬品のリスト・使用指針で、政府は、医師や薬剤師など地域の医療関係者や団体が協働して作る地域フォーミュラリを全国展開する方針。

 そのため厚労省は、後発医薬品使用促進協議会や保険者協議会などを活用し、地域フォーミュラリの策定の場を26年度中に設置するよう都道府県に呼び掛けている。この日の医療保険部会では、医療費の適正化や医療の質向上のほか、治療方針の均一化を図れるなどのメリットを挙げた。

 山形県酒田市では、地域フォーミュラリの運用を始めた18年以降、降圧薬「アンジオテンシンII受容体拮抗薬」(ARB)や、胃酸の分泌を抑える「プロトンポンプ阻害剤」(PPI)で後発薬への置き換えが緩やかに進み、ARBのみで2億円弱、PPIのみで1億円弱の医療費削減効果があったとされる。

【記事提供:株式会社CBホールディングス(CBnews)】
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