国内医療・薬事情報
限定出荷・供給停止の医薬品12% 8月時点
2026年10月28日 14:00
厚労省集計 診療側「現場感覚と大きく乖離」
厚生労働省は28日、製造販売業者による医薬品の限定出荷・供給停止が8月時点で全1万5,568品目の12%に当たる1,855品目あったことを中央社会保険医療協議会の部会に報告した。限定出荷の要因として、自社の事情によるものが最も多かった。
厚労省の集計によると、供給停止が889品目(全品目の6%)、限定出荷は966品目(6%)、通常出荷は1万3,713品目(88%)。限定出荷の要因別では、自社の事情によるものが482品目(全限定出荷品目の50%)で、ほかに他社品の影響によるものが413品目(43%)、その他の影響が71品目(7%)だった。
医療用医薬品の限定出荷・供給停止の推移を見ると、薬価削除予定の品目も含め2024年1月時点の4,629品目をピークに減少傾向にある。直近では、25年10月が2,208品目、26年3月は2,276品目、同年8月は1,855品目。
この集計結果や従来の薬価制度改革での対応も踏まえ、厚労省は28日の薬価専門部会で、27年度薬価改定に向けた論点を提示。見直しの対象品目の範囲や薬価改定基準の適用ルールの検討に当たり、安定供給確保の必要性や物価上昇などへの対応も考慮した議論を促した。
意見交換では、厚労省の集計結果に診療側が異議を唱えた。江澤和彦委員(日本医師会常任理事)は「限定出荷や供給停止が生じているのは全品目のごく一部のように示されているが、現場の感覚とは大きく乖離している」と指摘。供給の不安定が継続していることから、27年度薬価改定は安定供給や「逆ザヤ」の問題が改善することを大前提に実施するべきだという考えを示した。
渡邊大記委員(日本薬剤師会副会長)も、厚労省が随時更新しているデータでは供給停止が10月2日時点で959品目だったが、同8日には968品目に増加しているとし、「現場との乖離感がかなりある」と述べた。
一方で支払側からは、安定供給の確保などへの対応に加え、「国民の負担軽減も重要だ」とし、めりはりの利いた薬価改定の実施を求める意見が挙がった。
【記事提供:株式会社CBヘルスケア(CBnews)】
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