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国民の生存に必要な抗菌性物質製剤の安定供給確保

厚労省が「取組方針案」、国内での供給途絶防ぐ

 厚生労働省はこのほど、「抗菌性物質製剤に係る安定供給確保を図るための取組方針案」を公表した。抗菌性物質製剤について、国内での供給途絶を防ぎ、安定供給を確保する狙いがある。

 抗菌性物質製剤の供給を巡っては、中国での製造上のトラブルなどで、2019年にβラクタム系抗菌薬のセファゾリンナトリウムの供給が長期間滞り、国内での医療の円滑な提供に深刻な影響が出ていた。

 これを踏まえ、方針案では、βラクタム系抗菌薬について、「国内での供給途絶を防ぐための原薬製造及び備蓄体制構築支援を行うことにより、国民の生存に必要不可欠な抗菌性物質製剤の安定供給を確保する」としている。

 具体的には、セファゾリンナトリウムやセフメタゾールナトリウムなどについて、▽発酵(培養・精製工程)製造設備▽原薬製造設備▽原材料・原薬の備蓄設備-を整備するといった取り組みを一体的に行う。

 βラクタム系抗菌薬は、国内で使用される注射用抗菌性物質製剤の85%以上を占め、医療上の必要性が高いが、原材料や原薬については、中国にほぼ100%依存している。

【執筆提供:株式会社CBホールディングス(CBnews)】
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