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うつ病患者にVR、認知行動療法の臨床研究実施

国立精神・神経医療研究センター病院

 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター(NCNP)病院は7日、うつ病患者に対するヴァーチャル・リアリティ(VR)を活用した認知行動療法のフィジビリティ試験(特定臨床研究)を、ジョリーグッドと帝人ファーマと共同で実施すると発表した。

 認知行動療法は、認知の偏りを修正して問題解決を手助けすることにより、症状を改善する精神療法。臨床的有用性は認められており、医師や看護師が実施する場合に保険が適用される。

 しかし、認知行動療法を実施する際の医療従事者の時間的負荷が大きく、地域によっては認知行動療法を実施できる医療従事者の確保が難しいなど提供体制が整っていない。このため、希望する患者への供給は十分ではなく、認知行動療法の普及に向けて情報通信技術を活用した提供体制の整備が課題となっている。

 今回の臨床研究では、対面で実施される認知行動療法の一部をVRで代替することにより、治療効果を有しながら医療従事者の介在時間を短縮することが可能かを評価する。研究で使用するVRを利用したシステムは、ジョリーグッドと帝人ファーマが共同開発した未承認の医療機器プログラムで、「今後、治験および薬事承認を目指して開発を進めていく予定」としている。

【執筆提供:株式会社CBホールディングス(CBnews)】
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