1. TOP
  2. 国内医療・薬事情報
  3. 後発薬業界再編へ、具体策の早期実行求める

後発薬業界再編へ、具体策の早期実行求める

厚労省検討会の報告書

 厚生労働省は22日、後発医薬品業界の再編などを議論してきた検討会の報告書を公表した。品質が確保された後発薬の安定供給に向けた具体策を実施するため、法的枠組みの必要性も含めて検討し、早急に実行するよう求めている。

■従来のビジネスモデルは「成り立たない」

 報告書では、企業のシェアが低かったり、生産効率が悪く収益性が低かったりしても後発薬市場の拡大に伴って今までは企業が成長を見込めたが、低分子の後発薬市場の大きな拡大はもう見込めないため、「これまでのようなビジネスモデルは今後、成り立たない」と忠告している。

 その上で、後発薬の市場を持続可能にするため、生産効率の向上と増産、シェアの拡大で収益性を向上させ、「筋肉質の収益構造」を目指すよう各企業に求めた。

 また、過度な低価格競争から脱却して「規模の経済」を動かしやすい企業群に移行するとともに、業界再編の機運を高めることが必要だとしている。

■5年程度の集中改革期間を設定

 後発薬業界では、2021年2月の小林化工(福井県あわら市)を端緒に、法律違反で行政処分を受ける企業が相次いだ。その影響で、後発薬を含む医薬品全体の供給不安が続いている。

 後発薬の将来にわたる安定供給に向けて、報告書では、後発薬の信頼回復と供給不安の解消、再発防止に真摯に取り組んで10 年後、20 年後の産業を見据えた構造改革を率先するよう各企業に呼び掛けた。

 安定供給のための対策は、▽製造管理・品質管理体制の確保▽安定供給能力の確保▽持続可能な産業構造-が柱。5年程度の集中改革期間を設け、それぞれに対応した取り組みにできることから迅速に着手し、供給不安の早期解消を目指す。

 製造管理・品質管理体制の確保では、24年4-10月に全ての企業が自主点検を徹底するほか、品質管理を重視した人事評価や人材育成のベストプラクティスの共有を進める。薬事監視の強化も図る。

 また、持続可能な産業構造を実現するため、報告書では、「少量多品目生産」を適正化して生産効率の良い体制の整備を企業側に求めた。

 厚労省に対しては、収載済みの品目の撤退を促すため、供給停止や薬価削除プロセスの明確化や簡素化の検討を求めている。

 後発薬業界の再編を巡っては、厚労省の「後発医薬品の安定供給等の実現に向けた産業構造のあり方に関する検討会」が23年7月から具体策を計13回議論し、22日に報告書をまとめた。

【記事提供:株式会社CBホールディングス(CBnews)】
※コンテンツの⼀部または全部を複製、公衆送信、翻案する⾏為を禁じます